忘れることも才能のひとつ
見たもの、聞いた言葉、読んだ文字、100%記憶できる人はいないですね。何万桁の円周率を覚えるみたいな人でも、他のことはどうなんだろうかってことですよね。
もともと、記憶っていうのは、考えるための補助的な能力なんだと思います。
だから、忘れることがたびたびあっても、落ち込むことはないですね。
名前は符号でしかないし、数字はデータです。もともと自然にあるものではありません。
理解したり、思考をするために便宜的に使われているのが、名前であり、数字や記号です。
コンピュータがいい例です。CPUやメモリは、電源が切れるとすべて忘れてしまいます。
そのための補助記憶装置としての、ハードディスクドライブ(HDD)や、ソリッドステートドライブ(SSD)が付けられているわけです。
常にたくさんのことを覚えよう、忘れないようにしようと思うと、創造的なひらめきが抑えられたりしないでしょうか。感覚的なところまで抑え込んだりしないでしょうか。
忘れるから、創造的なひらめきが生まれます。
忘れるから、新しい興味が生まれます。
忘れるから、感覚で理解しようとします。
そう考えると、忘れることは、才能なんです。
コンピュータも調子が悪くなると、再起動すると良くなることがあります。
一度、メモリを解放させると、よぶんなものが削ぎ落とされるから、快適になるのです。
約束ごとは、手帳やカレンダーを使いましょう。
それ以外のことは、忘れることを楽しみましょう。